【2022年度版】化学の勉強する順番、単元の難易度を全部解説します。

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勉強法

化学はどうしても学校の学習スピードが遅く、受験に間に合わないかもしれないと不安を抱く人が多い分野です。この記事では、

授業のペースが遅くて受験に間に合うか心配
化学基礎が終わって化学の先取りをしたいけど順番がわからない
無機化学?有機化学?簡単に言うと何を学習するの?

そうした疑問や悩みを抱えている人へ向けて、高校化学の勉強するべき順番、そして細かな単元の難易度と簡単にどんなことを学習するのかといった全体像を把握してもらえればと思います。

化学を学習する前に

本題に入る前に、化学を学習する際の心構えについて説明しておきます。
これは化学に限らず、高校の理科において共通することなのですが、

難しかったら4割の理解でいいから次に進む(完璧主義にならない)

ということです。
高校化学で学習する内容には、大学の化学の理論を用いないと適切な説明を与えることができないものも数多く存在します。

そういった理論でつまずくのは当然で、教科書を読んでも疑問に感じることが多くて当然です。

それよりもまずは4割程度の理解で学習を進めていき、深い内容まで理解した段階でわからなかった部分に戻って学習するということを繰り返せばきっと化学を嫌いにならずに効率よく学習ができるはずです。

化学を学習する際に効率のいい順番

高校化学は大きくわけて、

・理論化学
・無機化学
・有機化学

の3つの分野からなります。

この3分野を学習するにあたって最も効率がいい順番は、次の通りです。

テキストだと、

理論化学 ⇒ 無機化学or有機化学 ⇒ さらに理論化学の復習 ⇒ 繰り返す

ということになります。
以下ではこの順番になる理由を詳しく見ていきましょう。

理論化学

理論化学は必ず初めに手を付けましょう。というのも、この分野は化学という学問のすべての基礎をなしているため、この理論化学に出てくる単語や計算の意味が理解できないと無機化学や有機化学がすべて理解のない暗記になってしまうからです。

ただし、勘違いしてはいけないのは
理論化学を極めてから次に進めというわけではないということ。

理論化学を勉強し、ある程度理解が進めば無機化学や有機化学に手を出してしまって大丈夫です。というのも、前述の通り4割程度の理解で次に進んで全体像を理解した方がその場での納得感が強く、勉強で挫折しにくいからです。

例えば、無機化学における「酸塩基反応」「酸化還元反応」などは理論化学でも触れる「酸塩基反応」「酸化還元反応」と同一の理論を違った角度から学習します。
(計算ベースの解説から構造、理論ベースの解説へと変わる)

このように、一度理論化学で学習した後すぐにこの無機化学の内容に触れることができれば、様々な角度から同じ単元を効率よく学習できるため、化学として体系的に内容を理解できるようになるはずです。

無機化学/有機化学

無機化学、有機化学に関しては少し学習してみて、興味があるor得意そうと感じる方から学習するのがよいです。

一般的には無機化学は暗記する内容が多く、有機化学はパズルのような問題が出題される傾向にあります。

筆者は理論化学がある程度理解できたところで、教科書のように無機化学には進まず有機化学に手を付け始めました。その結果、パズルのような感覚の問題が多い有機化学はとても楽しく、理論化学の残りの内容と並行して効率よく学習できました。

また、筆者の友人は教科書通り理論化学の次に無機化学を学習していましたが、こちらも理論化学の内容をさらに深めることに成功しており、その後の理論化学の学習がはかどっていました。

このように、無機化学、有機化学については一概にどちらから始めるべきというものはなく、好きな方からでよいということになります。

単元別解説と難易度

それでは、各単元について簡単な概要の説明と学習する際の難易度を示してみました。
学習する際のポイントも記載しているのでぜひ参考にしてください。

※なお、化学の単元は細分化すると膨大な数になってしまうため、筆者の裁量で大きくまとめた部分もあります。ご了承ください。

理論化学の単元と難易度

物質の構成/化学結合:難易度★★☆☆☆

この分野では化学における根幹となる理論について学習します。特に初めの部分ですので、中学の理科や化学基礎で学習した分野につながる部分が多く、理解というよりは「化学の世界ってこんなものなんだ」という感じで新しい語句などを暗記する部分がほとんどです。
また、この分野が理解できていなくても先に進めば次第に理解できてしまう分野でもあるので、難易度はそこまで高くありません。

化学計算:難易度★★★★☆

化学計算の基礎にして最重要分野です。そして化学が苦手な人の8割はここで苦手意識を植え付けられる分野でもあるため、難易度は高めです。

物質量[mol]という新たな概念を用いて様々な計算を学習します。時には文字を用いた計算も必要になるため、数学的な式変形についても知っておく必要があります。
しかし、ここで学ぶ計算のほとんどがただの単位変換であるということに気づければかなり未来は明るくなります。

酸塩基反応:難易度★★★☆☆

化学の大きな反応といえばこちらの酸塩基反応と酸化還元反応です。酸塩基反応においては中学の理科で学習したようなあいまいな理論から一気に飛躍してしっかりとした反応式や計算を行います。基礎的な問題はそこまで難易度が高いものではないのですが、pHの計算は平衡や電気分解などと複合させることで難易度が大幅に上がってしまうため、難関大学でも頻出の分野となります。基礎を徹底的に反復するのがおすすめです。

酸化還元反応:難易度★★★★☆

個人的に化学が嫌いになる理由No.2の分野です。というのも、半反応式とよばれる反応式を10数個暗記してからが計算のスタートという鬼畜っぷり。慣れるまではかなり大変で学習しづらい分野だと思います。筆者も初めて学習した際には意味が分からず、理論化学の中で行ったり来たりを繰り返しながら少しずつ理解を進めていきました。
逆に言えば、暗記で割と何とかなる分野でもあるので、コツがつかめれば早いでしょう。

気体/溶液:難易度★★★★☆

期待に関してはpV=nRTと即答する人がほとんどだと思いますが、その通りです。これさえ覚えていれば特に問題はないのでかなり簡単な分野になります。物理を履修している人は熱力学の分野とも関連性があるため、しっかりと基礎を反復練習するとよいでしょう。

問題なのは溶液の分野です。溶解度や浸透圧、コロイドなど、気体とは比べ物にならないほどややこしいグラフや計算が頻出で、初見でかなりげんなりする分野だといえます。それぞれの法則に関してしっかりと抑えたうえで、基礎的な問題を理解しながら反復練習するとよいでしょう。この分野はどちらかというと理解が非常に重要な分野です。

熱化学:難易度★★☆☆☆

化学反応における熱の移動を考える分野です。化学反応式さえ記述できればさほど難しいことはない分野なので、吸熱反応か発熱反応かをしっかりと抑えて計算ミスがないようにしましょう。特に難しくないため難易度は低めです。

化学平衡:難易度★★★★★

理論化学のラスボス的存在です。様々な分野と融合して計算問題を複雑化させるという悪魔のような分野になります。今まで学習したすべての内容について化学平衡の考え方を用いて考えることができるようになるため、平衡を単に理解しただけでは解けないような問題も多く存在します。
とはいえ、基本的な解法パターンを叩き込めば新しい問題にも対応できるため、しっかりと複合問題にもチャレンジしていくメンタルが必要な分野とも言えます。

無機化学の単元と難易度

以下詳細は編集中になります。

酸塩基反応:難易度★★★☆☆

酸化還元反応:難易度★★★☆☆

その他の反応:難易度★★☆☆☆

工業的製法:難易度★★★☆☆

無機化学各論:難易度★★★★☆

有機化学の単元と難易度

命名法:難易度★☆☆☆☆

脂肪族化合物:難易度★★☆☆☆

芳香族化合物:難易度★★★☆☆

油脂とセッケン:難易度★★★☆☆

糖類/アミノ酸とタンパク質/核酸:難易度★★★★☆

高分子化合物:難易度★★★★☆

まとめ