【理系大学生が解説】高校数学の学ぶべき順番と難易度を全部教えます!

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数学Ⅲ

いわずと知れた高校数学のラスボス。しかし実際はほとんどが数学ⅠAⅡBとの融合問題であり、あくまでボスの攻略何度は低いことでも有名。「ほとんど算数」の名でひそかに高校数学界を掌握する。

式と曲線

<難易度>★★★☆☆

<独学の難易度>★★★★☆

<内容>

放物線、円、楕円、双曲線といった二次曲線について、その方程式の形と図形的な性質を学習します。また、極方程式や媒介変数表示といった、複合問題としてよく出題される重要な概念も登場します。

<学習の指針>

焦点や準線といった各図形の性質をおさえるのはもちろんのこと、媒介変数表示については、この後の微分法や積分法と合わせて出題されることが多く、総じて難問になりやすいためしっかりと学習しましょう。

また、極方程式は大学の「物理学」において非常に重要な概念です。球体を簡単に扱うために必須の概念ですから、ぜひ今のうちから慣れておきましょう。

 

関数と極限

<難易度>★★★☆☆

<独学の難易度>★★★★☆

<内容>

微分の定義に必要な極限や級数について、具体的な計算をもとに学習します。∞、-∞といった概念を初めて正式に扱いますが、その定義は実はあいまいで、大学数学への準備としての側面を持ちます。

<学習の指針>

極限は定義というよりも計算パターンを理解し、とにかく手を動かして算数のように計算することが大切です。また、極限の詳細な定義については大学数学「解析学」の初めの方で詳しく扱います。(イプシロン・デルタ論法といいます)

 

微分法

<難易度>★★★☆☆

<独学の難易度>★★★★☆

<内容>

今まで扱った一般的な関数とその組み合わせからなる関数について、微分可能性と微分の計算、そして応用的なグラフの書き方を学習します。また、合成関数や逆関数といった非常に重要な概念も新たに登場します。

<学習の指針>

微分の計算はひたすらに算数です。慣れるまで繰り返し問題を解きましょう。

また、特に関数の連続性や微分可能性の定義に関してはあいまいにしてしまう人が多いですが、こちらも重要なのでしっかりと学習してください。

大学の数学、物理、化学、生物において、微分は必須の内容です。

 

大学の数学においてはさらに偏微分や全微分、微分方程式など、微分に関連した学問が多くあります。確実に計算ができないと理系大学生失格ですので注意しましょう。

 


積分法

<難易度>★★★☆☆

<独学の難易度>★★★★☆

<内容>

一般的な関数についての積分を学習するとともに、部分積分や置換積分といった重要な計算手法を学びます。これにより一般的な空間図形に対して、体積を求めることができるようになります。

<学習の指針>

微分と同じくとにかく量をこなしてください。そうすればある程度できるようになる分野です。が、微分と違って確実に積分計算ができるとは限らないので少し難易度は高くなります。

積分に関する問題の多くは、図形や数列、そしてもちろん関数と絡めて出題されます。よってそうした複合問題にも対応できるよう、他の分野の穴を埋めていきましょう。

数学Ⅲでつまずく多くの人が、実は数学ⅠAⅡBがしっかりとできていないケースが多いです。まずはいったん戻って、抜けがないか確認しましょう。

大学の数学では重積分や線積分といった概念が登場するほか、微分方程式を解くためにも必須なので、微分法と同様、計算ができないとやはり理系失格の分野です。

 

複素数平面

<難易度>★★★★★

<独学の難易度>★★★★★

<内容>

複素数を平面に表示する複素数平面上の図形について、拡大や回転といった変換を学び、複素平面が図形的な処理に優れていることを理解します。

<学習の指針>

個人的には数学Ⅲで一番難しい分野かと思います。というのも、暗記で対応できる微分積分とは打って変わって、今までの総合的な数学力が試される分野だからです。

複素数の計算、高次方程式、極形式、三角関数、グラフ、図形、ベクトル、そして複素数特有の回転や拡大縮小など、高校数学におけるほぼすべての内容を網羅している分野です。

さまざまな出題パターンがあり、その応用性の高さからか最近ではかなり出題率が高くなってきている分野です。

しっかりと高校数学の基礎を固めたうえで取り組み、実数に分解して扱うのか、複素数のまま扱うのか、極形式で扱うのかを適切に判断できるように学習しましょう。

大学の分野では、「複素関数」「複素解析」といった学問で登場し、複素数の関数やその微分、積分について考えます。こちらは今まで扱ってきた実関数の考え方がガラリと変わる、とても興味深い分野でおススメです!

 

3.まとめ

以上、単元別の内容と学習方法でした。

数学という学問は粘り強く考え抜き、問題に向き合うことが大切です。

理系の人は、ぜひ「なんちゃって理系大学生」にならないように、しっかりと数学の基礎を固めて受験に臨んでくださいね!

 

では、皆さんの数学力が上がりますように。